2010年1月20日

静注用人免疫グロブリン製剤『献血ベニロン®‐I静注用』「チャーグ・ストラウス症候群及びアレルギー性肉芽腫性血管炎における神経障害の改善」効能追加の承認取得について

財団法人化学及血清療法研究所
帝人ファーマ株式会社

財団法人化学及血清療法研究所(本所:熊本県熊本市、理事長:船津 昭信 以下「化血研」)と帝人ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:西川 修 以下「帝人ファーマ」)は、静注用人免疫グロブリン製剤『献血ベニロン®‐I静注用』(一般名:乾燥スルホ化人免疫グロブリン、以下「 献血ベニロン」)について、1月20日付で「チャーグ・ストラウス症候群及びアレルギー性肉芽腫性血管炎における神経障害の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)」の効能追加の承認を取得しました。

希少疾患である「チャーグ・ストラウス症候群(以下、「CSS」)」及び「アレルギー性肉芽腫性血管炎(以下、「AGA」)」の治療にはステロイド剤が一般的ですが、手足のしびれ・筋力低下などの神経障害はステロイド治療に抵抗を示す場合があり、これらの神経障害が日常生活動作を低下させ、患者さんの社会生活を妨げることが問題となっていました。

『献血ベニロン』の臨床試験では、ステロイド治療を行っても改善が認められない神経障害に対する有効性及び安全性が確認されています。このたびの承認取得により、『献血ベニロン』がCSS及びAGA治療における新たな選択肢として、患者さんのQOL(Quality of Life)向上に貢献できると期待しています。

なお、本剤は「チャーグ・ストラウス症候群又はアレルギー性肉芽腫性血管炎における神経障害の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)」の効能・効果に対して、希少疾病用医薬品(オーファン・ドラッグ)の指定を受けています。

以上

当件に関するお問い合わせ先

財団法人化学及血清療法研究所 企画課 096-344-1385

帝人株式会社 広報・IR室 03-3506-4055

CSS/AGAについて

CSS/AGAは、気管支喘息の患者さんに血液中の好酸球*が増加し、それに続いて血管炎を生じる病気です。筋力の低下や手足のしびれ、関節痛、消化管出血などの症状を伴い、時には、脳出血・脳梗塞、心筋梗塞など重篤な症状に至ります。現在、難治性疾患克服研究事業の対象とされている希少疾患で、日本国内における患者数は450名程度と報告されています。発症原因は不明ですが、何らかのアレルギー反応によって生じると考えられており、好中球*に対する抗体(ANCA)が50%の症例に検出されることから、この抗体が病因に関与しているとも考えられています。

  • *
    好酸球・好中球:いずれも白血球の一種

一般的な治療方法としては、ステロイド剤や免疫抑制剤の使用が挙げられます。ステロイド剤の使用によって血管炎はほぼ治癒しますが、手足のしびれ、筋力低下などの感覚障害や運動障害などの神経障害はステロイド治療に抵抗を示す場合があります。このような神経障害は日常生活動作を低下させ、患者さんの社会生活を妨げることが問題となっていました。

『献血ベニロン®‐I静注用』について

本剤は、帝人ファーマと化血研が共同で開発した静注用人免疫グロブリン製剤です。1980年に『ベニロン®』を発売し、1991年には国内献血血漿を原料とした『献血ベニロン®‐I(現製品名『献血ベニロン®‐I静注用』)』を追加上市しました。これまでに「低又は無ガンマグロブリン血症」、「重症感染症における抗生物質との併用」「特発性血小板減少性紫斑病」「川崎病の急性期」「ギラン・バレー症候群」の効能・効果で承認を取得し販売しています。

製品名 献血ベニロン®‐I静注用500mg、同1000mg、同2500mg、同5000mg
一般名 生物学的製剤基準 乾燥スルホ化人免疫グロブリン
効能・効果
  1. 低又は無ガンマグロブリン血症
  2. 重症感染症における抗生物質との併用
  3. 特発性血小板減少性紫斑病(他剤が無効で著明な出血傾向があり、外科的処置又は出産等一時的止血管理を必要とする場合)
  4. 川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
  5. ギラン・バレー症候群(急性増悪期で歩行困難な重症例)
  6. 次の疾患における神経障害の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)
    チャーグ・ストラウス症候群
    アレルギー性肉芽腫性血管炎
今回承認された用法・用量 本剤は、添付の日局注射用水(500mg製剤では10mL、1000mg製剤では20mL、2500mg製剤では50mL、5000mg製剤では100mL)に溶解して、通常1日にスルホ化人免疫グロブリンG400mg(8mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
規制区分 特定生物由来製品、処方せん医薬品
製造 財団法人化学及血清療法研究所
販売 九州および沖縄:財団法人化学及血清療法研究所
上記以外の地域:帝人ファーマ株式会社
承認日 2010年1月20日