2015年2月23日

帝人ナカシマメディカル (株)の設立について

ナカシマホールディングス株式会社
帝人株式会社

ナカシマホールディングス株式会社(本社:岡山市東区、社長:中島 基善、以下「ナカシマ」)と帝人株式会社(本社:大阪市中央区、社長:鈴木 純、以下「帝人」)は、ナカシマが100%の株式を保有するナカシマメディカル株式会社(本社:岡山市東区、社長:中島 義雄)について、帝人が第三者割当増資を引き受けることにより資本提携し、本年4月1日より、折半出資による合弁会社「帝人ナカシマメディカル株式会社」として事業展開することで合意しました。

このたびの資本提携は、ナカシマが船舶用プロペラや人工関節などの製造により培ってきた「高度な金属加工技術」や「人工関節領域における事業経験」と、帝人の有する高分子化学を中心とした「素材技術」およびヘルスケア事業で培ってきた「開発力」「営業力」を融合させることにより、さらなる事業発展を図るものです。

「帝人ナカシマメディカル株式会社」は、国産の人工関節メーカーとしてトップ企業を目指すとともに、グローバル展開の基盤確立を推進していきます。

背景と狙い

  1. ナカシマグループは、1926年に漁船用プロペラ製造会社として創業し、その独創的加工技術と製品開発力により、船舶用プロペラ事業で国内シェア70%、世界シェア30%というグローバルトップ企業の地位を確立しています。
  2. ナカシマメディカル(株)は1987年に創業し、ナカシマグループが持株会社制を導入したのに伴い、2008年にナカシマの傘下企業として設立されました。船舶用プロペラ製造で培った金属加工技術と、ビタミンE添加ポリエチレンなどの独創的製品開発により、2013年度には売上高約30億円の事業規模に成長しています。しかし、国内シェアは3%程度に留まることから、人工関節事業を取り巻く競争環境が変化する中、事業のさらなる発展に向けて他社との協業を含む事業拡大戦略を模索していました。
  3. 一方、帝人は、創業以来培ってきた高分子化学を中心とした高機能素材事業と、グループ企業である帝人ファーマ(株)を通じて医薬品事業、在宅医療事業という2つのヘルスケア事業をグローバルに展開しています。昨年11月に発表した修正中期経営計画においては、発展戦略の目指す方向として事業や素材の「融合」「複合化」を掲げており、高機能素材とヘルスケアの融合領域における新たな事業展開を模索していました。
  4. こうした中、ナカシマの「金属加工技術」「人工関節領域における事業経験」と、帝人の「素材技術」「営業力」を融合させることにより、人工関節市場においてさらなる事業拡大が可能であると判断し、このたびの資本提携に至りました。

今次資本提携について

(1)帝人ナカシマメディカル株式会社の概要

本社所在地 岡山県岡山市東区上道北方688-1
代 表 者 代表取締役社長 坪倉 正行
創業・設立 1987年創業、2008年ナカシマメディカル(株)設立
従業員数 186名(2015年1月1日現在)
事業内容 人工関節、骨接合材料などの医療機器の開発・製造・販売
主たる事業所 本社/工場 : 同上
研究所 : 岡山市北区
営業所 : 札幌、仙台、東京、大阪、岡山、福岡

(2)持分取得割合および取得前後の所有持分の状況

異動前の持分割合 100% : ナカシマ
異動後の持分割合 50% : ナカシマ
50% : 帝人

(3)第三者割当増資額
 約15億円

(4)日程
 2015年 2月23日 株式引受契約等締結
 2015年 4月 1日 第三者割当の効力発生(予定)
 2015年 4月 1日 ナカシマメディカル社名変更(予定)

今後の展開

  1. 帝人ファーマ(株)が長年培ってきたマーケティング手法を導入し、ターゲットを明確化することにより、さらに戦略的な営業体制へと再構築していきます。
  2. 両社の技術シナジーを活かして画期的な製品開発を進めることに加え、帝人が保有するグローバルネットワークを活かし、社内外の技術を積極的に活用・導入していきます。
  3. これらの施策により、2020年には売上高100億円を目指すとともに、グローバル展開を推進することにより、国産の人工関節メーカーとしてトップ企業を目指します。

当件に関するお問合せ先

ナカシマメディカル株式会社 経営企画室 TEL:(086)279-6278
帝人株式会社 コーポレートコミュニケーション部 TEL:(03)3506-4055