01 Keyword SAS

睡眠時無呼吸症候群とは? 睡眠時無呼吸症候群とは? 睡眠時無呼吸症候群とは?!

睡眠時無呼吸症候群 : SAS※(サス)は、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。10秒以上の呼吸の停止が一晩(7時間)に30回以上、または睡眠1時間あたり5回以上あればSASと診断されます。

原因の多くは舌や首まわりの脂肪沈着や扁桃肥大などによって空気の通り道が狭くなることや、脳から呼吸指令が出なくなるといったことが考えられます。いずれにせよ質の良い睡眠が得られないため、心臓病や脳卒中、糖尿病などの生活習慣病の発生や、日中の眠気、判断力の低下による社会生活への悪影響など、様々なリスクを引き起こす恐れがあります。

SASが関与する死傷事故もあとをたちません。現在も自分がSASであることに気づかず、適切な検査や治療に至っていない潜在患者が人口の約3%(約300万人)存在すると推定されています。

SAS(Sleep Apnea Syndrome)

02 Keyword CPAP

CPAP療法で治療が可能に CPAP療法で治療が可能に CPAP療法で治療が可能に

SASの治療法としては「マウスピース」や「外科的手術」などが挙げられますが、欧米や日本国内で最も普及しているのが経鼻的持続陽圧呼吸療法 : CPAP※(シーパップ)療法です。これはCPAP装置から鼻に装着したマスクを経由して気道に空気を送り、気道を開かせるというもの。帝人ファーマはCPAP装置「スリープメイト」を医療機関にレンタルする事業を展開しており、現在、国内においてトップシェアを維持しています。

「スリープメイト」は小型化・軽量化が進み、外出先へも容易に持ち運びができます。また無呼吸のタイプを検出して適切な圧力をかける機能や加湿調整機能、静音設計など、患者さんがより快適に治療を継続できる機能を搭載しています。

CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)

03 Keyword Research

大学との臨床研究 大学との臨床研究 大学との臨床研究

今でこそ健康保険が適用されるSASの治療ですが、社会的に広く知られるようになったのは2003年以降です。この年の2月に、山陽新幹線の運転士が居眠りしたまま約26km、約8分間にわたって車両を走行させていたことがわかり、SASが交通事故や労働災害の原因になることが認知されるようになりました。

帝人ファーマはこれより10年以上も早い1990年頃、アメリカの在宅医療を調査して、潜在患者が多く治療の社会的意義も高いSASに着目していました。CPAPの発明者であるシドニー大学のサリバン教授がアドバイザーを務めていたレスメド社と、同社がベンチャーの時代から接触。1994年に京都大学や北海道大学など国内5大学により「CPAP研究会」が発足し、SASの多施設臨床試験でCPAPの治療有効性が確認されました。その翌年に同社のCPAP装置初代の「スリープメイト」を販売しています。やがてそれらの研究成果が認められ、1998年4月、CPAPに健康保険が適用されることになったのです。

04 Keyword Solution

治療率を上げるために 治療率を上げるために 治療率を上げるために

フィット性を向上させ、静音設計で快適な眠りをサポートするマスク

しかし、その後の道は平坦ではありませんでした。SASの検査を受けたいという方は増えたものの、終夜睡眠検査ができる専門の医療機関が少なく、検査待ちが長期化しました。レスメド社から導入した装置やマスクも、そのままでは日本人の患者さんに合わない部分がありました。

そこで帝人ファーマでは、医療機関が睡眠検査ができる環境を整える際のサポートを行うとともに、CPAP本体やマスクに日本独自の仕様変更を加えるなどして、治療の現場に応えてきました。

さらに現在では、携帯電話網を通じて医師が医療機関にいながらCPAPの運転状況や治療状況をモニタリングできる診療支援システム「ネムリンク」を他社に先駆けて開発。確実かつ容易に治療効果を把握できる環境を用意しています。365日体制で稼働するコールセンターなど、CPAP装置の品質確保のためのアフターサービスを充実させ、医師にも患者さんにも「帝人に任せたら安心」と信頼を寄せていただける体制を構築し続けています。

05 Keyword Education

潜在患者への啓発も使命 潜在患者への啓発も使命 潜在患者への啓発も使命

今後は、マスクのみならず日本の患者さんに適した機器を充実させながら、カスタマーセンターの利便性や診療支援システムの機能などを向上させ、治療環境の改善にいっそうの寄与をしたいと考えています。

また潜在患者の可能性もある一般の方々に向けては、いびきやSASに悩む方のためのwebサイト『無呼吸なおそう.com』などを介した啓発活動を展開しています。Webサイトへのアクセス数は倍増を続け、SASの認知向上に貢献していると自負しています。メタボリックシンドロームや高血圧、糖尿病などの生活習慣病との関連性も知られ、多くの方がSASに関心を持たれている今、適切な情報提供も大切な使命の一つです。これからも続く帝人ファーマの挑戦にどうぞご期待ください。