医薬品の責任あるプロモーション活動

帝人グループのCSR経営の歩みと実践

行動指針

私たちは、製薬協コード・オブ・プラクティスの基本理念を踏まえ、生命関連産業の一員として、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」の関連法令、「医薬品等適正広告基準」、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」はもとより、「医療用医薬品製造販売業公正競争規約」、「製薬企業倫理綱領」、「製薬協企業行動憲章」及び「製薬協コンプライアンス・プログラム・ガイドライン」等の自主規範を遵守するとともに、高い倫理観をもって行動します。そのための行動指針として「医療用医薬品コード・オブ・プラクティス」を策定し、当コードに則った活動を行っています。

定義と方針

私たちは、「プロモーション」を、「医療関係者に医薬情報を提供・収集・伝達し、それらに基づき医療用医薬品の適正な使用と普及を図ること」と定義し、生命関連企業として自社医薬品に関する科学的・客観的な情報を医療関係者に正確に伝達できるように努めています。

適正なプロモーション活動のための社内体制

(1)販売情報提供活動の資材等の適切性の確保 (2)販売情報提供活動に関する評価や教育等 (3) モニタリング等の監督指導の実施 (4)手順書・業務記録の作成管理 (5)不適切な販売情報提供活動への対応 (6)苦情処理

自社医薬品のプロモーション活動の監督・指導を行うため、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」に準拠した組織である「審査監督グループ」を2019年4月1日に設立しました。

審査監督グループは、医療用医薬品製造販売業者の責務とされる別表の6項目の活動を実施するとともに、その活動内容につき第三者を含む「審査・監督委員会」に報告を行い、適切な活動を行うための助言を得ることで、常に最適な監視・指導を行う体制をとっています。

適正な資材作成のための社内体制

自社医薬品のプロモーション活動を行うにあたり、臨床・非臨床試験のデータや自社医薬品の適正使用のために必要となる情報を掲載した資材を印刷物、広告、医療関係者向けウェブサイト、説明会用スライド、動画等として作成し、医療関係者に提供・公開しています。

資材は、正確かつ客観的で公平な内容となるよう、企画段階において、内容やその使用が不適切なプロモーションに繋がる恐れがないか確認、評価を実施した上で、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」、「医薬品等適正広告基準」、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」、日本製薬工業協会(製薬協)の「医療用医薬品製品情報概要等に関する作成要領」等、関連法規、業界団体の自主規範及び社内規定に則り作成しています。また、資材の適切性を確保するために、「審査監督グループ」による審査承認を受けた後に提供・公開しています。

適正な講演会開催のための社内体制

自社医薬品の適正使用情報、自社医薬品に関連する科学的・客観的な情報の提供、普及をはかることを目的に、医学・薬学等専門家に講演業務を委託し、講演会を開催しています。講演会の企画・準備・運営にあたっては、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」、「医療用医薬品製造販売業公正競争規約」、「帝人ファーマ(株)医療用医薬品コード・オブ・プラクティス」等、関連法規、業界団体の自主規範及び社内規定の遵守に努めています。適正な情報提供を行うため、講演会で使用するスライド等を事前に第三者委員を含む審査監督グループが確認する体制を整えるとともに、手順書及び適否基準を策定し、運用しています。

適正なプロモーション活動のための教育体制

MRが自社医薬品の適正なプロモーション活動を行うためには、遵守すべき各種法令・コードに関する知識、医薬品の適正使用や安全管理に関する知識はもとより、高い倫理観が必要とされます。そのため、コンプライアンスグループ、審査監督グループ、医薬品の安全性情報及び適正使用情報を管理する医薬医療情報部、教育研修部が、全国の支店・営業所における集合研修やe-ラーニングシステムを活用した研修を実施し、MRに必要な知識の習得と理解の促進に努めています。

また、新たにMRとなる社員には約4か月間の導入教育を実施し、「医薬品等の製造販売後安全管理の基準に関する省令(GVP省令)」や「医薬品リスク管理計画(RMP)」等の研修を実施しています。加えて、全MRに対し、集合研修またはe-ラーニングシステムを活用した研修を毎月実施し、市販後の安全性情報収集や製品ごとのRMP、関連する法令・コードなどの周知徹底に努めています。